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RECRUIT2026.09.21

ガチャガチャの企画の仕事とは?1商品が筐体に並ぶまで

ガチャガチャをまわすとき、何が出るかはわかりません。けれど、その「わからなさ」は偶然に任されているわけではありません。どの種類を何個ずつ入れるか、どれを“当たり”に見せるか、カプセルを開けた瞬間に何が目に入るか。すべて、誰かが考えて決めています。

その誰かが、ガチャガチャの企画者です。この記事では、ガチャガチャの企画の仕事がどんなものなのかを、1つの商品が筐体に並ぶまでの流れに沿って書きます。カプセルトイの企画・製造と、自社筐体での販売をしている私たちが、作り手の側から見ている景色です。

ガチャガチャの企画の仕事は「シリーズ」を作ること

ガチャガチャの企画でまず知っておきたいのは、作る単位が1個の商品ではないということです。筐体の台紙を思い出してください。そこには数種類の商品が並んでいます。企画者が作るのは、この並び全体です。

たとえば、5種類のシリーズを作るとします。5つとも同じくらい魅力的なら、そろえたい気持ちは生まれますが、「これが出たら嬉しい」という一点の強さは弱くなります。1つだけ飛び抜けて魅力的なら、それ以外が出た人はがっかりします。

どれが出ても嬉しく、でも全部そろえたくなる。この加減を決めるのが、ガチャガチャの企画の仕事の中心にあります。1個の商品の良し悪しではなく、並べたときの関係で考える。ここが、ほかの商品企画といちばん違うところです。

1つの商品が筐体に並ぶまでの6つの段階

ここからは、企画が筐体に並ぶまでを順に追います。進め方は会社によって違いますが、私たちの場合は次の6つの段階を踏みます。

1. ラフ:シリーズ全体を1枚に描く

最初に描くのはラフです。このとき、1種類ずつ別々に描くのではなく、シリーズ全体を1枚に並べて描くのがコツです。並べてみて初めて、どれが強すぎるか、どれが埋もれているかがわかります。

絵のうまさは問われません。私たちの製作サービスでも、手描きのイメージ画像1枚から制作を始められるようにしています。大事なのは、テーマと並びの意図が伝わることです。

2. 3Dデータ:ラフを立体に起こす

ラフを立体の3Dデータにします。ここで企画者が向き合うのは、見た目と原価の両方です。パーツをどこで分けるか、何色で塗るか。色が1つ増えれば工程が1つ増え、原価が上がります。

カプセルの大きさも、この段階で効いてきます。小さなカプセルに入るものと、大きなカプセルに入るものはまったく違います。サイズごとの違いはガチャの中身をカプセルサイズ別に整理した記事にまとめています。

3. 工場でサンプルを作る

3Dデータをもとに、工場でサンプルを作ります。私たちは中国・深圳の製造パートナーと組んでいます。深圳は、世界のハードウェア製造が集まる街です。

サンプルが届いたとき、企画者は画面では見えなかったことに初めて出会います。拡大して作り込んだ細部が、実物の大きさではほとんど見えない。画面ではきれいだった色が、樹脂の上では沈んで見える。手のひらの大きさで判断するのが、この段階です。

4. 修正:何を直し、何を守るか

サンプルを見て修正の指示を出します。量産で潰れそうな細い部分を太くする。色を1つ減らしてコストを合わせる。ただし、直すたびに、ラフで狙ったおもしろさが少しずつ削れていく危険があります。

何を直して、何は絶対に守るのか。ここで企画の芯を持っているかどうかが、仕上がりを分けます。

5. 量産

修正が固まったら量産に入ります。私たちの製造体制では、1,000個から量産できます。量産に入ってからも、個体差が許容できる範囲に収まっているかを確認します。

6. 設置:筐体に並ぶ

完成したシリーズは、カプセルに詰められて筐体に並びます。私たちの場合は、自社の筐体「Capsule Dock」に並べます。1台に上下2種類のシリーズを入れられるので、どのシリーズと隣り合わせにするかも考えどころです。

そして筐体に並んだあとも、企画の仕事は終わりません。自社の筐体では、いつ、どれだけまわされたかがデータとして残ります。その結果が、次のシリーズのラフに戻ってきます。

ガチャガチャの企画職に必要な4つの力

売り場を観察する力

企画の出発点は、売り場です。どんな新作が出ていて、どれがよくまわされているか。自分がまわしたくなった理由を、言葉にできるかどうか。好きでたくさんまわしている人ほど、この力を持っています。

ラフで伝える力

頭の中の案は、見せられなければ誰にも伝わりません。上手な絵である必要はありませんが、並びの意図が伝わるラフを描けることは、企画者にとっていちばん基本の道具です。

制約の中で決める力

価格、原価、カプセルの大きさ、納期。ガチャガチャの企画は制約だらけです。制約をアイデアの敵ではなく、形を決めるための条件として扱える人は、企画を最後まで守れます。

結果から学ぶ力

出したシリーズがすべて当たるわけではありません。売れなかったとき、その理由を探しにいけるか。売れ方のデータが手元に返ってくる環境なら、この力はどんどん鍛えられます。

ガチャガチャの企画の仕事に就くには

ガチャガチャの企画に関わる道は、ひとつではありません。

企画職として入社する

カプセルトイのメーカーや、グッズの企画・製造を手がける会社の企画職に就く道です。社内で継続してシリーズを企画し、製造や販売の担当者と一緒に進めます。

副業や業務委託で関わる

デザイナーやイラストレーター、造形作家として別の仕事をしながら、案件単位で企画に加わる道です。本業で培った表現を、ガチャという形に持ち込めます。

自分の企画を持ち込む

会社に所属せず、自分で考えた企画を製造できる会社に持ち込む道もあります。持ち込むときは、既存のキャラクターや他社のブランドではなく、自分のオリジナルの企画であることが前提になります。

どの道を選ぶ場合でも、手元に「作りたいシリーズのラフ」を1枚持っておくことをおすすめします。職歴よりも、その1枚のほうが、あなたが何を作れる人なのかを雄弁に語ります。

ガチャガチャの企画は、数百円の中に偶然を設計する仕事です。

ラフ1枚から始まったものが、工場を経て、知らない誰かの手のひらでカプセルごと開かれる。その距離の長さと、たどり着いたときの手応えが、この仕事のいちばんの魅力だと思っています。

Capsule Hubでは、ガチャガチャの企画者を募集しています

採用された企画には企画者名がクレジットされ、自社筐体での売れ方のデータが企画者に返ってきます。

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